信実の私生活
もう10年くらい前に、人間国宝の坂東玉三郎さんがテレビ出演されている時に確か、「信実の私生活が舞台に芸に出る」といったような意味のことをお話されていたように記憶しているんですが…
とにかく「信実の私生活」は確実に覚えていて。
舞台や稽古の時にどんなに取り繕っても、私生活が全て透けて見えている。だから、私生活がたいせつだと。
全く知らない世界の遠い世界の人だけど、私もそういう人になりたいなぁ!と強く憧れたんです。
人前の私に私を近づけようと頑張っていたけれど、人前で取り繕う私だけれど、最近は「信実の私生活」で人前でも過ごせるようになった気がしていて、その事がとても安心するんです。
本当に今まで、母、娘、嫁、妻…なんだか分からないけど頑張っていろんな役を取り繕ってなんとかやろうとしてたんです。
憧れの気持ちは、本当はこうしたい、と願う強いパワーなのかも。そういう人の真似はどんどんした方がいいよね!
金井かおり